ifなどの接続詞は、文の意味を構成する重要なということで、文の要を成す単語のように思えますが、ネイティブの手にかかれば、「イフ」なんて発音しません。「フ」です。
「Hey, is it cool if I go home now?」
何度繰り返し聞こうが「イフ」でなく「フ」です。ifが聞き取れなければ、文脈が成り立たないかと心配ですが、そんなことはお構いなしです。発音がサボれるところサボろうとするのがネイティブです。非英語圏の聞き手のことなど知っちゃこっちゃありません。彼奴らはガンガンと省略して来ます。
「But I’m sure if we just wait around long enough…」
何回聞き取っても、「イフ」とは発音していません。ここでは後続の「we」とも連携し、「if we(イフィー)」と発音されるところが、更に省略されて「(ィ)フィー」と聞こえてきます。このようにifの後には、weとかyouとか繋がるパターンが多いので、そのパターンは黄金パターンとして省略されることが多いようです。次は「if you」を見てみましょう。
「But if you still wanna know how long I believed in some old fat guy who wears a funky red suit」
「if you」が「イ・フ・ユ・ゥ」という4文節のカタカナ発音だと信じている限り、この英文は一生聞き取れません。なんてこった。こんな早い英文聞き取れないよ、と嘆く必要はありません。ネイティブの英語は早口なんかじゃないのです。ただ単に楽な発音をして省略しているだけなのです。ここの例では、「イフュー」という1文節で一気に駆け抜けています。これが聞き取れないのは、あなたヒアリングレベルが低いせいではありません。if youがネイティブの話者によって「イフュー」と省略することを知識レベルで知らないだけなのです。「book」が「本」という意味であるかどうかを知っているかどうかのレベルの知識です。耳を鍛えて聞き取ろうというレベルではありません。日本人が英語が苦手と良く言われますが、こういう「常識」を学校で教えない文部省の方針が良くないのが原因じゃないでしょうか。