「音読」に対する考察2です。

「音読」とは、「音」による脳へのインプットと脳からのアウトプットの訓練です。

脳には、「顕在記憶」と「潜在記憶」という2種類の記憶属性があります。

双方とも、長期記憶と呼ばれる脳に定着化された情報種ですが、「顕在記憶」とは「ああ、あれ何だっけな。そうそう、これこれ」と脳の長期記憶の中の引き出しからサーチして、初めて認識できる記憶です。

一方、「潜在記憶」とは、瞬時に母国語のように操ることのできる記憶です。英単語で言えば、「book」などは潜在記憶の領域になると思います。

「え~、なんだったけなぁ。bookは、そうそう「本」だ、「本」」などど、わざわざ頭を捻る人はいません。

「音読」とは、今まで知っている単語や文やアクセントもろもろを、「潜在記憶化」するためのものです。言い換えれば、

『「顕在記憶」を「潜在記憶」に変化「再構築」させるために、脳を鍛え、脳を刺激状態にする「シミュレーション」を長時間維持するトレーニング

と、定義することができます。

「音読」とは、単語/発音/文法を一通り終えた英語学習者が最終的に取り組み、人生臨終するまで永遠に続けていく果てしない最終トレーニングです。

終わりはありません。また世界には、音読用の教材が無限に溢れています。

「音読」とは、山登りに似ています。素人には難しい岩場などは、すんなりと登れません。何度も何度もトライしていくうちに、新たな攻略ルートが見つかるようなニュアンスです。

繰り返し、繰り返し、音読の教材を聞いていくと、脳がその教材に慣れてきて、脳への負荷が軽減されるタイミングが来ます。

その時の余った処理量にて、新たな課題に気付くことができます。今ままで聞き流していた雑音・ノイズのようなものが、価値ある情報に変わってくるのです。

それは、単純な「r」の発音を意識することかもしれませんし、こういう場面ではこんな言い回しをするんだな、ということかもしれません。

音読の学習利点を3つにまとめると、以下のようになります。

1)全ての情報(文字表象、語彙ルート、音韻符号化、音韻表象)を駆使できるトレーニング

2)アウトプット意識的に実行する事による内在化(受身の学習ではない)

3)学習中にも自在に停止・熟考・振り返りができる、柔軟なスタイル学習

次回からは、詳しく音読/シャドーイングの過程を説明していきたいと思います。

一つの音読教材には、絞っても、絞っても、まだまだ湧き出る学習要素が満載です。

それを数回音読したからと言って、次の教材に移るのは、まったくもったいないことです。

でも、巷に溢れている音読教材は、水溜りが家出したとか、まったくつまらないものばかりで、学習者の興味をひくものは何もありません。

そんな我々にとっては、アニメこそが最適の教材であり、何度も何度も繰り返し見ても、聞いても、想像しても、厭きることのない教材と言えるでしょう。

本HPを見ている方は、ラノ単という学習方法に賛同いただいている方も多いかと思います。つまり、アニメも大好きな方が多いと思います。

折角のアニメ好きなんです。この特性を利用しないとは、なんと勿体無いことか。

がんがんアニメ教材を使って、脳内妻たちの台詞をがんがん頭の中でリピートさせていく。

こういった音読学習方法「アニメ英会話」の手法を紹介していきたいと思います。

 

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