では、子音24個をグルーピング化して学んでいきます。
子音は、「r」の発音を除けば、基本は簡単です。
口の形さえ理解できれば、聞き取りは可能です。
「r」の発音は日本人は発音できませんので、これは正確には聞き取れませんし、正確に発音などはできませんので、学習対象から除外しましょう。やるだけ時間の無駄です。
が、残り23個は短時間で仕組みを理解できますので、学習しない手はありません。では、グルーピングを始めます。
グルーピングに関しては、以下の3つのグループで24個の子音をグルーピング化します。
1)無声音と有声音
2)発音形態
3)属性
1)「無声音」と「有声音」のグルーピング化
24個中、16個の発音記号は1)のグループの分類ができます。
・無声音/有声音グループ:[p/b], [t/d], [k/g], [f/v], [θ/ð], [s/z], [ʃ/ʒ], [tʃ/dʒ] (計:16個)
・単一音グループ:m, n, ŋ, l, r, j, w, h (計:8個)
無声音/有声音グループでは、16個の発音記号が「対」になっているのがわかると思います。
無声音/有声音グループは、口の形は同じで、喉を響かせて音として出すか、出さないかだけの違いです。
単一音グループは、そういった喉を響かせる変化はないグループと理解しましょう。
これが、まずスタートラインになる基本のグルーピング化です。
2)発音形態によるグルーピング化
発音形態とは、子音の発音時の声流の特徴を指します。
色々と発声学という体系によって、種類は多く存在しますが、5つの大別すれば理解しやすいでしょう。
・破裂音:/p/、/t/、/k/、/b/、/d/、/g/
・摩擦音:/s/、/z/、/ʃ/、/ʒ/、/f/、/v/、/ð/、/θ/
・破擦音:/ʤ/、/ʧ/
・鼻音:/m/、/n/、/ŋ/
・接近音:/r/、/j/、/w/ 、 /l/ 、/h/
それぞれの音の意味は漢字を見れば想像できるかと思います。
詳しくは、単語耳を学ぶ際に意識して練習すれば、理解できると思いますが、発音を体系して学んだ後には、上記のような分類がされるということを理解しておきましょう。
3)属性によるグルーピング化
最後は、よく非英語圏の学習者が間違いやすい発音をグルーピング化しましょう。
個々の発音記号を、1つ1つ練習する際は一目瞭然なのですが、ネイティブが超高速でまくし立てる時には、もう耳がついていきません。
何度も書いていますが、非英語圏の学習者にとって、細かい発音の違いをその短時間で聞き分けるのは不可能です。
何が不可能なのかを理解することが、学習の第1歩となりますので、この属性によるグルーピング化により、我々は何が苦手であるのかを把握しましょう。
・r系: /l/と/r/
・s系:/s/と/ʃ/、/z/と/ʒ/
・g系:/g/と/ð/と/ʤ/、/k/と/θ/と/ʧ/
・b系:/b/と/v/、/p/と/f/
上記の発音が、訛りのきつい英語圏の人らが発生した場合、百万回聞こうが、発音記号どおり発音していない場合が多くあります。
もう1度書きますが、発音記号を使って学習している国は、世界広しと言えども韓国と日本ぐらいです。
発声学というアナログな事象を、便宜的に似せて発音できうように体系だてたものが発音記号です。
発音記号だけで、100%英語発音を表現することなど、もともと不可能なのです。
そんな不完全な学問を、目くじら立てて学ぼうという方がナンセンスなのです。
現在の発声学では、これぐらいが限界と斜に構えながら、概要だけを理解するだけに留めましょう。
この先、学ぶべきことは、山ほどあるからです。