フォニックスとは、アルファベットの並びにより、発音方法が変わるというルールです。
例えば、「a」というアルファベットは、「Short Vowels」では「エア(æ)」と発音します。
「hat」という単語は、敢えてカタカナで表すならば「ヘァト」。
この単語に「Silent E」という「e」が後ろにつくと、「hate」という単語になり、「a」の読み方は「Long Vowels」である「エイ」に変化します。「ヘイト」です。
「hat」と「hate」。非英語圏の学習者は、何気なく発音の仕方を覚えていますが、実はルールがあるのです。
「a」は、「w」の後ろにつくと読み方の変化がおき、「エア」ではなく「Short O」に変化します。
「want」は、「ワーント」。ここでの「a」の発音は、「アー(ɑ)」となります。
「a」が、「Short O」に変化する条件は、前に「w」がつく。もしくは、後ろに「u、w、l、r」がつく場合です。
「sauce」「law」「all」「hard」は、全て「エア(æ)」ではなく、「アー(ɑ)」の発音となります。
「ar」の後ろに、更に母音が続くと、発音は「Short E」、「エー」に変わります。
「fairy」を「フェアリー」と発音しているのは、真島ヒロぐらいなもので、本当の発音は「フエーリー」に近いです。
このように、母音の重なり合う順番により、読み方が変わるのがフォニックスというルールです。
勿論例外もあり、100%そのように発音されないため、学習者に混乱を生じるということで、学習体系から外されている現実はありますが、ネイティブの幼児たちはこのルールをまず幼少の頃に学んでいる事実は、まことに興味深いです。
学者によっては、このルールを重箱の隅をつつくように100以上集めている方もおりますが、そのルールを覚える必要などこれっぽっちもありません。
9割ほど適用される基本ルールだけ、知っているレベルで問題ありません。更にそれは覚える必要もありません。
英語の発音って、元はそういう風に出来ているんだ、ぐらいの理解に留めるだけでも、相当英語の発音に対するハードルは下がることでしょう。
「②フォニックスを習得する」では、
・一通りフォニックスとはこういうもの。
・発音記号を使わないネイティブはどのように英語発音を習得するのか。
・英語の発音のルールには、このような基礎ルールがある。
ぐらいを、なぞるように理解して「③英語の音の変化を知る」に進んでいきます。
ちなみに、1つ私が作成したフォニックス曼荼羅の画像を参考にアップしておきます。
母音同士が組み合わさり、発音が変わる変化の基礎ルールを1枚の曼荼羅にしたものです。
壁にでも貼っておいて、たまに見てリマインドするぐらいのものに活用いただければと思います。
このフォニックスの音の変化ルールは非常に興味深く、1度別企画で深堀できればと思います。