では、フォニックスというシステムがどのようなものかを、掻い摘んで紹介します。
巷には、フォニックス学習本というのは希少です。どれもそう変わりませんので、適当なのをAmazonの中古で買うのがいいかと思います。
フォニックスというのは、英単語のアルファベットの並びのルールで、この母音はこう読むべき、とまとめた体系です。
ですが、ルールが非常に複雑で、ルールに従った読み方をしない英単語も多数存在するため、完璧ではありません。
ですが、欧米では幼児教育にはフォニックスを採用していることから、基本的な発音のルールを教え込むには有効なのかもしれません。
フォニックスを学ぶと分かりますが、基本は「母音」をどのように発生するか、というのがメインの技術体系です。
子音の読み方は、基本単一です。これは「①発音記号を覚える」でもあった通り、基本は母音をどのようにネイティブが理解できるように発音できるかがキーとなります。
ここで「ネイティブが理解できる」と表現したのは、母音をローマ字発音するとまったく別の発音となって、ネイティブが混乱しますよ、ということです。
例えば、「It is…」と英語を発音しますが、ローマ字教育をされてきた我々は、「イットイズ」と始めます。
フォニックスでは、「i」は「エ」と発音します。「エットエズ」と発音すべきなのです。
少なくとも、海外の幼児たちはそれに近い発音をするように学んでいます。
「six」は「セックス」です。「sex」は「セーックス」です。
まず、フォニックスでは母音を徹底的に学んでいきます。つまり母音の発音の矯正から入るのです。
母音は、「a,e,i,o,u」という5種類ですが、フォニックスではアルファベットの並びで母音と同等の発音をするものを存在していおり、そのほか「oo,oi/oy,ou/ow」という母音ペア(Vowel pairs)というのが存在しており、計8種類の基本的な母音があると理解してください。
それら、「a,e,i,o,u,oo」の6種類には2種類の読み方があります。「Long Vowels(アルファベット読み)」と「Short Vowels(フォニックス読み)」です。
すなわち、8種類の基本母音に対して、6×2+2=14種類の読み方があります。
まずは、この14種類の読み方を理解し、今まで如何にローマ字読みの間違った教育を施されていたかを理解するところ、自己否定から学習を始めてまいります。