記憶を科学する
あなたは英単語を覚えることは得意でしょうか?
得意と断言できる人は、そうそうおられないかと思います。
日本の学生は受験という儀式で、徹底的に暗記学習を強いられてきましたが、試験さえ終われば、その暗記した知識はどんどん忘れ去られてしまう、そんな経験は多々あることでしょう。
あれだけ覚えた日本史の歴史年表や地理の暗記した知識は、今、どれくらい覚えているでしょうか?
時が経てば、無常にも、日に日に忘れ去るように出来上がっているのが、「脳のしくみ」です。
ラノ単は、この脳の特性を科学的に分析した、脳を「騙す」勉強法ともいえます。
では、なぜ脳を「騙す」必要性があるのでしょうか?
それを説明するために、脳が忘れる仕組みを、科学的に説明しようと思います。
あなたが、仮に新しい単語、例えば、今から「austerity:緊縮、禁欲」という難しい単語を、覚えるという作業をするとします。
その単語を、チラシの裏に、今から10時間かけて、何度も何度も鉛筆で真っ黒になるまで、書き綴ったとしましょう。
加えて、暗記のために、喉が擦り切れるまで、何度も何度も復唱を続けます。
みっちりと10時間かけて、脳に刻み付けることができたとしましょう。
その単語。果たして、10年後の時点でも覚えていることができているでしょうか。
残念ながら、10時間かけて覚えたausterityという単語は、おそらく1週間後にはすっかり忘れてしまっているでしょう。
この10時間。まったく、無駄な努力です。M以外の何物でもありません。
まず、ラノ単を始めるに辺り、「英単語なんて、覚えられるものじゃない」という基本原則を肝に銘じてください。
外国語なんてものは、基本、机上の学習だけで到底覚えられるようなものではないのです。
英単語を覚えようという態度から、まず変えてください。我々凡人は、記憶したとしても、3歩歩けば忘れてしまうのですから。
ラノ単の基本原則としては、
①勉強に時間をかけない
②英単語を覚えようとしない
③適切なタイミングで繰り返す。そして、継続する。
の3点が上げることができます。
では、あなたが溝に捨てた10時間の時間を、ラノ単に沿って活用するとなると、このような使い方になります。
同じ10時間をかけるとすると、10時間(36000秒)を、1回辺り10秒程度で、austerityという綴りと、意味「緊縮、禁欲」をさっと認識することを、計3600回忘却曲線に沿った適度なタイミングで繰り返すのがベストです。
忘却曲線という理論は、他のページも色々と解説されておりますので、理論の解説はそれに譲りますが、簡単に言えば、人間は記憶したものの約70%ぐらいは、わずか数時間後に忘れてるようなっているという統計理論です。
巷には、その忘却曲線に沿った記憶方法を推奨する理論が山の如くあります。
ラノ単も、その理論に沿って英単語を覚えるような仕組みを採用しております。
エピソード記憶
エピソード記憶というものがあります。
無意味な情報の羅列よりも、意味のある物語の流れなどの方が記憶しやすい事象があります。
そういった記憶のメカニズムを「エピソード記憶」と呼びます。
昔のドラマの登場人物の名前は覚えていないんだけど、話の筋はなんとなく覚えている、そんなことはありませんか?
人間の脳とは、興味あるコンテンツに対して、驚くべき記憶力を有しております。
英単語などの無意味な情報の羅列はすぐに忘れ去られるのですが、もっと情報量が複雑であるはずの映画やドラマのストーリーなどの筋は、よく覚えることができるのです。
人の脳とは、原始的な欲求によって、その覚える情報の種を選別しております。
原始的な欲求とは、生命を存続させる、という生物学的な欲求が厳密に関連してきます。
すなわち、生き残るために必要な情報かどうか、という判断で、脳はその記憶を残すべきかを判断しているのです。
映画など見ると、主人公に感情移入をして魅入ってしまうことがよくあります。
手に汗を握る展開。ヒロインとのラブストーリー。この物語に感情移入する行為を「擬似体験」と呼びます。
すなわち脳が、映画の主人公のような経験を自らが体験しているような錯覚に陥るのです。
人が面白いと興味を持つのは、このような疑似体験により得られる経験が、生き抜くための必要な情報と選別するから、面白いと感じるよう仕向けているのです。
日常生活とはかけ離れれば、かけ離れる程、それは二度と得られないレアな経験であると脳は判断し、より興味を持つように「この経験は面白いぞ」と命令を下すのです。
映画やドラマ、アニメや漫画などを「面白い」と感じるのはそのためです。
生き抜くための新しい情報とは、狩場の場所、水場までの道順、繁殖のために雌に会える場所、テリトリーを外れたときに出会う天敵の情報、こういった情報を、脳は絶えず求めています。
生き残るために必要な情報は、脳は絶対に忘れないように努めます。
ですが、脳の記憶容量というのは、有限です。無限に情報を詰め込むことはできません。
脳が必要と判断した情報を優先的に記憶させるために、脳は積極的に不必要な情報を忘れるようにします。
あなたが必死にチラシの裏に書き綴った英単語などは、脳にしてみれば、明らかに不必要な雑音(ノイズ)です。
3日も経てば、綺麗さっぱり忘れるよう、脳は判断してしまっていることでしょう。
ここまでの説明で、わかりましたでしょうか?
脳は、興味の湧く新たな情報を欲しています。それは生き抜くに必要な情報である可能性が高いからです。
エピソード記憶による優先的な記憶メカニズムは、狩場や水場を優先的に覚えようとする脳の原始的な仕組みでしかありません。
必死に覚えてきた英単語などは、無意味な無機質な情報の羅列でしかなく、有限な脳の容量を確保するために、脳は積極的に忘れる雑音(ノイズ)の種として判断するのです。
では、ここまでの脳の記憶の仕組みを前提に、ラノ単という学習方法がエピソード記憶に順したメソッドであることは理解して貰えたかと思います。
あなたが興味がある分野を選定し、ラノベという物語を綴る。
脳は、疑似体験として、物語のエピソードを記憶する過程において、作中に散らばった英単語を認識する。
その英単語を、10秒ほどの短期間で軽く認識し、忘却曲線に沿った復習を行うことで、徐々に記憶に定着化を行う。
もともとの教材は、あなたが興味を持った分野であるため、10年という長期期間、創作を愉しみながら繰り返し学習が可能である。
私は、この勉強法にて、入社当時TOEIC340というレベルから、10年で930点のレベルまで上げることができました。
英語勉強に失敗しては挫折し、また新たな勉強法に取り組んでは挫折する。
そんな負のスパイラルから脱し、1度腰を据えてこの勉強法を実践してみてはいかがでしょうか?
学校の先生が教えてくれないこと
高尚な大学教授などが綴った英語勉強本などが、本屋の棚ところ狭しと並んでおります。
これらの本を執筆されている方は、皆素晴らしい肩書きを持たれた方ばかりです。
自らの実践から経験と卓越した理論で、素晴らしい勉強法が充実しております。
ですが、こういったお偉い先生の方々が教えてくれない事実をここで述べさせていただきます。
「萌え」と「記憶」が、密接に関わっている事実をです。
「またこいつトチ狂ってんな」と呆れられると思いますが、これも脳の原始的な本能から来る理論です。
先ほど述べた「生存競争」のための欲求と同じく、「子孫繁栄」という欲求は、脳の原始的な本能です。
「萌え」という感情。妻を見つけるための情報を最優先して脳が記憶するのは、自明の理でしょう。
高尚な大学教授が、「萌え萌えぷぅ~」などと、教壇で生徒に教えるわけにもいかず、文部省も「萌え」を積極的に推奨できるわけもありません。
人間というのは、本能的に子孫を残すための異性を求めています。
クラスの気になる異性。職場の憧れの異性。テレビの中のアイドルたち。
興味を持つということは、それが自身の繁殖対象の異性と認識しているからです。
興味を持った脳は、その異性に関する情報を手に入れたいという衝動に駆られます。
あなたが描くラノベには、是非、この萌え要素をふんだんに取り入れて頂きたいと思います。
あなたは、本屋でラノベコーナーに立ち寄ったことはありますか?
平積みされているラノベの表紙を見てみると、目が大きい奇形のような顔立ちをしたキャラクターが、昔の遊郭の遊女の如く、手をこまねいて、あなたを誘っています。
俗に言う「萌えキャラ」です。読者に興味を持って貰おうと、必死に媚びている姿です。
この萌えキャラをふんだんに使っているのは、人間の本質的な欲望、繁殖対象の異性に興味を持つという脳のしくみを利用した商法です。
「気持ち悪い」と一瞥して毛嫌いするのではなく、脳を騙す手法として、うまく活用しない手はありません。
「脳内妻」を、あなたが描くラノベにどんどん登場させて、あなたの脳を全力で騙しましょう。
脳はあなたのラノベに疑似体験することにより、そのラノベに登場する「萌キャラ」を、あたかも繁殖対象の異性と勘違いする時がやってきます。
そうなってしまえばこちらのもの。この脳内妻に関する情報に対する記憶力は相当なものとなるでしょう。
そこに、ラノ単に学習法である「英単語」を散らばめていけば、脳は騙されて、脳内妻に関する情報を次々と優先的に記憶していくことでしょう。
これは、決して、お偉い大学教授などが教えないことです。
「萌え」と「記憶」は、密接に関連しているのです。
マジックワード7
記憶の話は、まだ続きます。
次のキーワードは、マジックワード7です。
マジックワード7とは、人間が1度に記憶できる数の制限を示した用語です。
記憶に関する研究によると、「7±2」の数字(5個~9個)が、人間が1度に覚えることができる最適な数だそうです。
それ以上の数の用語を一気に覚えようとすると、途端に記憶の効率化が下がると言われています。
つまり、記憶をするならば、「7個前後の用語の塊」が望ましいということです。
ラノ単も、この記憶の理論を取り込んだ学習方式にしています。
1度に覚えられる単語が7つということであれば、7つを1つの塊(チャンク)と捉えます。
ラノ単では、物語を以下の単位で区切り、教材を最適化しています。
項:7つの単語ごとに区切られる、最小の学習単位
話:7つの項からなる、物語の一つの区切り
章:物語を大きく区切る節目
1話に7つの項があり、項が基本、ラノ単を学ぶ一つの単位となっています。
(この概念は、本サイトで公開しているコンテンツを確認しながら、実践で確認して頂ければと思います。)
ラノ単のゴールが、20,000語の単語を覚えるということであれば、7つの単語を含めた項を、計2,857項、計408話を準備すればよいのです。
ここで注意すべきは、マジックワード7として選別する用語の中身です。
無作為に選別された英単語の場合と、ある規則性によって選ばれた英単語では、覚える効率性も異なってきます。
例えば、「薔薇、水族館、喧嘩、投資、食べる、怠惰な、花火」という無作為に選んだチャンクよりも、
「薔薇、花壇、育てる、美しい、棘、痛い、治療」という、エピソードの沿った連想できる候補の方が、より記憶しやすいことはおわかりでしょう。
このマッジクワード7という考え方は、まさしく「マジック」です。上記のように2万語を覚えるためには、1つのチャンクの中身を、エピソード記憶で覚えやすいように、塊で囲ってしまえば、たった2,857個の塊(チャンク)を覚えればいいだけなのです。
ラノ単の学習理論の理想的なゴールは、7つの単語の最初の「薔薇」さえ覚えてしまえば、残りの6個の単語がエピソード記憶で導き出せる状態を目指します。
さらに、ラノ単では、1話分の各項の最初の単語同士が、さらにエピソード記憶化できるように形成されています。
ここに関しては、次章の「基礎編」で、本サイトのコンテンツを紹介しながら、詳しく述べていきます。
この世で一番、目にする「固有名詞」とは?
さて。脳がストーリー性を持ったエピソードを、記憶しやすいという優位性は理解いただけているかと思いますが、エピソードに関しては、必ず「主語」という固有名詞が存在します。
誰が、何をしたか?
誰が、どこに行ったか?
誰が、誰と会ったか?
新聞には、「有名人」や「政治家」の名前が踊っており、歴史書を紐解けば、過去の偉人の名前の「固有名詞」を目にします。
人生の中で、一番多く目にする、耳にする「固有名詞」とは、あなたにとっては「誰」でしょうか?
正解は、「あなた自身の名前」です。
ここでは、脳にとって、あなたという個人を認識する「固有名詞」すなわち「姓」と「名」について、解説いたします。
あなたが、生まれてから今まで、親はあなたを「名」で呼び、友人たちも「姓」や「名」で呼び、あなたが名乗る時は「姓」を使い、試験や会員登録など書類を作る時には「姓」と「名」を書く。
一体、生まれて何回、あなたの脳は、あなたの「姓」「名」を認識したでしょうか?
脳に障害を受けて、記憶障害になった患者でも大半は、自らの名前は覚えているといいます。
結論から述べますと、脳はあなたの事ことが大大大好きです。世界で一番、誰よりも、地球が滅びようが、あなたの脳はあなたのことが大好きなのです。
脳は、あなたに関するエピソード記憶は、第一優先に記憶しようとします。それが生存競争・子孫繁栄に必要な重要な記憶だからです。
隣の親父が交通事故に遭った、という情報と、あなた自身が交通事故に遭った、という情報の質は雲泥の差です。
前者は3日経てば忘れてしまう記憶ですが、後者は一生ことある毎に思い出される記憶になるでしょう。
脳のこういった「あなた大好き」の記憶の優先度の傾向は、ラノ単に利用しない手はありません。
すなわち、何をするのか。
あんたが綴るあなただけのラノベ教材の主人公は、あなたと「同姓同名」の主人公に強制的にします。
そ、そんな恥ずかしいこと、できるわけないじゃないか。
そう拒絶したい気持ちは山々ですが、これは脳を騙す勉強法なのです。
あなたは中学時代に、暗黒歴史とも言える厨二設定の物語など、綴ったことはありませんか?
今、思い出しても、恥ずかしさで転げまわる程の設定ですが、案外こういった「恥」の記憶は、脳にこびりついて残るものなのです。
主人公をあなたと同じ「同姓同名」にする。ラノ単教材を作成するにあたっての、必須の前提条件となります。
覚えやすい単語とは何か?
英単語の中で、覚えやすい単語とは何でしょうか?
無作為に、記号の情報(アルファベットの配列)だけを暗記しても1日で忘れてしまうのは、忘却曲線の理論で説明をしました。
英単語を覚える際は、できるだけ「アルファベットの配列」ではなく、イメージで記憶化させることが重要です。
これは、ラノ単を続けてきた私の経験則から来る理論ですが、覚えやすい「品詞」というのが、どうも存在するようです。
それは「名詞」です。「名詞」は、何故か「動詞」や「形容詞」などに比べて、格段に記憶の安定化が計りやすかったが私の経験から言えます。
それは恐らく、イメージのし易さだと思います。
「apple」という単語を覚えようとする時、「林檎」を頭の上に思い浮かべます。
具体的な映像によるイメージと無作為なアルファベットの配列情報が、リンクしやすいのです。
「abstract」という単語を覚えようとします。日本語訳は「抽象的な」という形容詞です。
頭の中には「抽象的な」何かを覚え浮かべようとしますが、イメージが曖昧で、アルファベットの配列情報との関連性が希薄な状態です。
ということで、ラノ単を始めるに辺り、教材に散りばめる単語の品詞については、「名詞」を中心に配置することが効率的と言えます。
2万語の英単語の中での各品詞の割合は、以下の通りです。
・名詞 : 57%
・動詞 : 20%
・形容詞 : 19%
・副詞 : 3%
実は、英語が苦手、苦手と苦しんでいる我々が覚えなければいけない品詞は、実は半分以上が「名詞」なのです。
次に多いのは動詞ですが、動詞は非常に厄介な品詞です。
自動詞、他動詞の使い方。複数の意味もあれば、相性の良い前置詞の関係性。と、一つの動詞の単語を覚えるのに、覚えなければならない付属情報が、山ほどあります。
これが、英語の単語学習の継続を阻害している一つの要因でもあります。
その点、名詞はシンプルです。
「りんご」は「りんご」。「とまと」は「とまと」です。
この考え方は、教材の作成の際の7つの用語の選択の考え方にも関連してきます。
次章の「基礎編」では、具体的な教材の作成手法にも触れておりますので、この「名詞」の扱い方については、次章で詳しく述べたいと思います。
音像と記憶
五感というのがあります。
脳が情報を得るためのInput器官です。
俗に、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚という情報種を、脳が記憶します。
「あの時に食ったラーメンがうまかった」とか「あの時に味わった痛みは強烈だった」とかエピソード記憶と共に蓄積されていきます。
脳が蓄積する情報種は、五感によって、情報量の差があります。
野生動物などは、嗅覚や聴覚に頼ることは多いですが、人間は外界からの情報量の9割は、視覚から得ていると言われています。
視覚から得られる情報量は非常に多く、多いがために、記憶される情報量の選別はシビアだとも言えるでしょう。
例えば、テリトリーから外れた水場の場所を発見としたとしましょう。
『周囲はどのような景色か? 目印になる木々の大きさは? 葉の形は? 色は? 周囲に足跡はないか?』
それらは、全て生存競争に生き残るための必要な情報です。脳は必死にそれらの情報を記憶しようと努めます。
その視界に入った背後の風景などは、ノイズとして処理され、脳からは消去される形になります。
それほど、目から入る情報量というのは、多いのです。
では、英語単語学習における、視覚情報の役割を考えてみましょう。
「Apple」という単語を、ノート上で必死に覚えるとしましょう。
この5文字の5バイトの情報量を得るために、視覚から得られる他の情報はあるでしょうか?
『フォントは何を利用しているか? フォントの色は? サイズは? 明朝? ゴシック?』
どれもこれも、英単語を覚えるにはまったく関連性のない不必要な情報です。
こういった関連性のない情報は、脳は認識すらしません。言ってみれば、刺激のない経験(学習)とも言えます。
片や、音を中心とした学習はどうでしょうか?
言葉とは、もともと声を使ったコミュニケーションであり、文字は昔、通信手段が確立されていなかった時代に、遠隔地へ情報を伝えるために便宜上に開発された手段であり、言葉の本質は、やはり「音」にあります。
先ほどの「Apple」という5バイトの情報を、次は「音」で学習してみましょう。
発音記号で言えば、「ˈæpl」です。
まず、「æ」。日本語の「ア」でなく、カタカナで発音するなら「エア」。
「p」は、破裂音。唇を閉じて、プッと発音。
「l」は、歯の裏に舌をつける発音ですが、単語の末尾のL故、俗に言う「ダークL」の発音。
それだけの情報が、わずか1秒も満たない単語発音の中に、濃縮されています。
英単語を覚えるのは、目から頼ってはいけません。音から覚えるべきです。
ラノ単学習を行う中で、同時に習得して頂きたいスキルは、「英語の発音」です。
現代の英語学習カリキュラムで、一番大切な学習領域であるにも関わらず、これほど蔑ろにされている分野はありません。
英語は、「発音」に始まり「発音」に終わると言っても過言ではありません。
「は?発音記号?そんなの中学で勉強したよ」
発音の学習は非常に単調で、学習者にとっては、とてもつまらない分野です。
それ故、敬遠され、反復学習すら推奨されないのが、今日の英語学習体系です。
私は、この発音学習が軽視されている状況に不満を感じております。
私は、このラノ単学習を通して、英単語の反復学習の際に、英単語の発音に対する奥深さを痛感いたしました。
この発音に関する学習法をお伝えするには、このサイトをもう1つ立ち上げるぐらいの情報量があるので、機会があればまた情報を発信できるようにしたいと思います。
少なくとも、英単語を学習すると志すのであれば、「意味がわかる」「書ける」という以外に、「正しく発音できる」「聞き取れる」というステージを目指してください。
そのためにも、ラノ単教材を準備する際は、必ず英語発音の教材も準備することをお勧めします。
以上、長々と説明しましたがラノ単の「理論編」はこれで終了です。
これから具体的に、「世界でひとつだけのあなたの英語教材」を作成する準備に取り掛かることになります。
では、次の「基礎編」で具体的なラノ単の教材準備・学習方法を説明したいと思います。