はじめに
皆さんの周りに、どれくらい英語が堪能な方がいらっしゃいますでしょうか?
相変わらず、本屋には「英語学習」コーナーがあり、毎月のように新しい英語勉強法を謳った参考書が、現れては消えております。
日本人における英語学習予備軍には、一定の数を保っており、こういった英語学習に対する需要は尽きることはありません。
では、最初の質問に戻りますが、あなたの周りに英語に堪能な方が、どれくらいいらっしゃるでしょうか?
私の周囲には、「英語を勉強しなきゃ」と焦る人たちは多いですが、本当に英語が堪能な方は数える程です。
よく宣伝文句にある「たった3ヶ月で英語がペラペラになる」という勉強法が本物であれば、私たちの周囲には、英語が堪能な方ばかりのはずですが、実際はそうではありません。
「学問に王道なし」と言われますが、そのような状況を鑑みるに、「英語学習にも王道なし」といったところが正しいのでしょう。
私も例に漏れず、新しい英語参考書が出れば飛びつき、気がつけば挫折をしており、また暫くして一念発起したかと思うと、また参考書を購入しては、購入するだけで満足して、中身をパラパラ見ただけで、本棚の肥やしにするといった、お金と時間を浪費するばかりの状況でした。
こりゃ駄目だ、と英語学習を諦めようとも思いましたが、どうしても諦められず、ならば巷の先人たちに頼らず、我流で自分の勉強法を編み出そうじゃないか、と考案したのが、このサイトの題名ともなっている「ラノ単」です。
色々と試行錯誤の上、入社当時TOEIC340だった私は、この勉強法を実践して、10年後にはTOEIC930を取ることが出来る実力を得て、海外勤務の機会にも恵まれ、ビジネスマンとして「英語」をスキルとして活用できるに至っています。
「それはそれで良かったね」と、話はここで終わってしまうのですが、上で述べた学習法「ラノ単」をそのまま私は墓場まで持っていていいのかと、ふと思いました。
私個人としては、この「ラノ単」なくしては、英語の上達はなかったのは過言ではありませんが、この勉強法が果たして万人向けの勉強法なのかがわかっておりません。
かなり「馬鹿」を「真面目」に実践する方法であり、一部のマニアな方にしか通用しない勉強法なのかもしれません。
ですが、それを世間に問おうと思い、本サイトを開設したという次第です。
まず、本ブログの中で、具体的に「ラノ単」という勉強法のコンセプトを説明したいと思います。
ラノベなんて誰でも書ける
サイトの題名になっている通り、「ラノベで覚える2万語英単語 ラノベ式英単語(略して、ラノ単)」という勉強法を説明したいと思います。
皆さんは、ラノベというジャンルをご存知でしょうか?
ライトノベルとは、中学生、高校生向けのライトなノリで書かれている小説のことです。
「ラノベなんて、低俗な物は読んだこともないよ」と敬遠される方も多いかと思います。
確かに、中身は中学生向けの稚拙な設定や文章の作品が多いですが、中には名だたる名作も多く世の中に排出されております。
本屋に行けば、「ラノベ」コーナーは、日に日に拡大し、アニメ化される作品の原作はラノベ原案という作品も大多数が占めており、大手出版社も新たなラノベレーベルの開発に余念がありません。
1度でもラノベに目を通した方らは、「ラノベなんて俺でも書けるぜ」と思っている方も多いと思います。
そうです。ラノベなんて、誰でも書けるのです。
ただそれが、日本語の形態を維持し、誤字脱字もなく、決められた枚数の中で、起承転結の物語を維持し、伏線も交えて回収され、魅力的なキャラクターが踊り、読み手に一抹の感動を与え、出版に値する作品として、本屋の棚に並ぶ作品を書く、というのとは、また別次元の話となります。
創造に赴くまま、ただ文字を連ねて、「ぼくのかんがえたさいきょうのしゅじんこう」をチラシの裏に書き綴ることは、誰にでも出来ることです。
それを、あなたがラノベと呼べば、それがラノベなのです。
物語を創作することは、基本的に非常に楽しい作業です。自分の思うがままにキャラクターたちを操り、作家気分で悦に入ることは、何も恥ずかしいことではありません。
誰もが中学時代には、空想の世界から抜け出せず、暗黒歴史的な物語設定を大学ノートに何冊も書き殴ったものです。
このサイトで紹介する勉強法「ラノ単」の骨子は、この創作活動にあります。
あなた自身が、あなたオリジナルのラノベを書きながら、英単語を覚えようというのが、ラノ単のコンセプトなのです。
継続は力なり
英語を勉強するに辺り、何が一番大切でしょうか?
文法をイチから学ぶこと? 英会話に通って、生の英語に触れること? 英単語を一生懸命、覚えること?
どれも大事です。ですが、その根底にあることは、それらの学習を「継続」させることです。
どれだけ高尚な勉強法でも、どれだけ高価な教材でも、三日坊主であれば、何事も成就することはできません。
ここに、10,000時間(1万時間)というキーワードがあります。
どのような分野の道においても、極めようと思うならば、10,000時間。それだけの時間をかけなければ、その道の上達者(エキスパート)になれないという目安の時間です。
10,000時間といえば、1日3時間、英語を勉強しても、9年以上の期間が必要ということです。
あなたは、英語の勉強を9年間。毎日3時間、机上で勉強することはできますか?
社会人ともなれば、仕事もあれば、家庭での家族ケアも必要です。
公私ともに忙しい中、自らの勉強に3時間の時間を捻出することは至難の業であり、それも土日休日もなく、平日も含めて、毎日3時間勉強を続けることは、とても根気がいることです。
でも、それぐらいの努力をしないと、英語の実力を上げることは不可能というのが、事実なのです。
ここで、整備をします。英語の実力を上げるためには、
・英語の学習は、継続することが大事
・その継続する期間は、少なくとも10年という長い期間である
つまり、10年という長い期間において、飽きなく、楽しく、無理なく、英語学習を継続できる勉強法こそが、求められるわけです。
「ラノ単」とは、そのコンセプトに沿った学習方法となります。
まず、当の本人が、楽しく続けられるというのが、継続の秘訣となるのです。
楽しいからこそ、毎日続けることが出来て、なおかつ英語の基礎力をつけることが出来る。
「ラノ単」とは、そのような夢の学習法です。。。って、言うと眉唾ものと感じられますが、そのような工夫が考慮されています。
「ラノ単」のコンセプトとは、「世界で、ただ一つ。あなただけの英語教材」を作成して、学んでいく。という所にあります。
楽しいなら、どれだけ時間を費やしても、あっという間に感じられますよね。
そういう興味のある分野を積極的に活用し、英語教材にしていくのが「ラノ単」の真髄となります。
10年間続けられる勉強法
あなたが好きが分野は何でしょうか?
釣りなら釣り。プロレスならプロレス。アイドルならアイドル。
この分野であれば、10年間、飽きなく興味を持てる。そんな分野を選んでください。
ラノ単では、その分野をベースに、「世界でただ一つの、あなただけの英語教材」を作り上げることから始めます。
それは、どの本屋にも置いていません。どの出版社も、あなただけのために、そんな教材は作成してくれません。
あなたが、あなたの手で、あなただけが10年間という長い間、興味を維持できる英語教材コンテンツを、作っていくのです。
では、具体的にどのような教材を作っていけばよいのでしょうか?
「ラノ単」という名の勉強法ですから、ラノベです。ラノベを書いていくのです。
好きな分野を選定することは、長期学習で一番大切な「学習の継続」を促していく部分です。
あなた自身が「楽しい」と感じない限り、長期学習は苦行でしかありません。
出来るだけ、あなたが興味を持つ分野やコンテンツを、どんどんあなたが書くラノベ英語教材に取り入れていきましょう。
別にその教材は出版するわけでもなく、応募する作品でもありません。
あなたのPCの中のHDDの肥やしとなるだけのテキストデータです。
実在の実名の友人や知人、憧れの彼女を登場させてもいいですし、映画やドラマやアニメなどの、他の感銘を受けた作品の世界観やキャラクターを登場させても、世間様に公開しない限り、誰の迷惑にもなりません。
大事なところは、ただ一つ。
あなたが興味を持って、長期学習を継続できるのであれば、ありとあらゆるものを利用すべきということです。
創作とは、非常に楽しい作業です。子供の頃は、布団の中であらゆる空想を描いていたことでしょう。
そうした継続できる「楽しみ」を活用し、長期学習に工夫を加えていくのが「ラノ単」の基本となります。
では、英語の何を、どのように仕組みとして加えていくのでしょうか?
英語という学問をスポーツに例えて、もう少し説明したいと思います。
英語はスポーツ。まるで陸上競技。
英語ってのは、1つの学問と思われますが、語学という学問のジャンルは、学問というより、スポーツのジャンルに部類されるべきかと思います。
語学では、「読んだり」、「聞いたり」、「書いたり」、「話したり」と、運動神経的な反射が、より求められるからです。
そして、スポーツとは言え、これらの「読む」「聞く」「書く」「話す」は、まったく異なる種目の複合競技に近いと考えた方が良いです。
例えば、陸上競技における、「走る」「跳ぶ」「投げる」の種目ぐらい、別の筋肉を使う種目と捉えた方がいいでしょう。
英語は何となく「読める」んだけど、まったく「話せない」。英語は勉強してきたつもりなんだけど、まったくネイティブの話す言葉が「聞き取れない」。
実は、語学の「読む」「聞く」「書く」「話す」は、まったく別の脳の領域を使った反射が必要となります。
投擲の選手が腕の筋肉を鍛えながら、跳躍の種目をこなすために、足の筋肉を鍛える。
そんなイメージと、言語の学習は似ています。
十種競技などの陸上選手は、あらゆる種目をこなすために複合的な異なるトレーニングをこなしますが、まずは過酷な競技に耐えうる基礎を培うために、最初は走りこんだりして「体力」をつけていきます。
英語においても、「読む」「聞く」「書く」「話す」と、様々なシチュエーションにて英語を的確に操るための、基礎的な地力というものが必要になってきます。
先ほど、述べた十種競技の選手がつけていく「体力」のようなものが、英語にも求められてきます。
それこそが、英単語の「語彙力」と言えるでしょう。
英語を、読んだり、書いたり、聞いたり、話したりする場面において、どれだけの「語彙力」を持っているかは、その場面でスムーズに英語を操り続けるの要ともいえます。まさに「地力」といっていいでしょう。
知らない単語に出くわしてしまうと、いくら時間をかけても、その日本語の訳が脳から出てくるわけはありません。
昔、覚えていた単語でも、英会話というコンマ数秒で判断しながら会話を駆使する場面において、「思い出す」というプロセスを踏んでいては、時間をロスし、スムーズな会話が出来ません。
英語学習者にとって、「英文法」や「多読」や「多聴」や「音読」、または生の英語に触れる「英会話」なども、大事な学習法でではありますが、スポーツの「体力」のようなものを培う学習法は、何はともわれ、英語の「地力」ともいえる英単語の「語彙力」をあげていくしかありません。
その地力なくしては、今流行りの英語学習メソッドに手を出そうとも、その都度その都度躓き、やがてやる気をなくしてしまうばかりです。
「ラノ単」は、その英語の十種競技における「体力」を養う勉強法です。
中学英語で、あなたは既に基本単語2,000語は、マスターしていると思います。
TOEIC900レベルに達するには、8,000語の語彙が必要と言われます。
ネイティブと同様の日常生活を送るのには必要語彙数は、更に20,000語が必要になると言われています。
「ラノ単」は、その20,000語の習得を、10年間かけて継続実施するための学習法です。
「え?10年も?そんなに待てないよ」
そんな声が聞こえてくるかと思いますが、語学を習得するには、少なくとも10年ぐらいの期間は絶対に必要です。
「もっと短期間で、英語をマスターしたい」と思われる方は、ネット上には3ヶ月で英語がペラペラになる素晴らしい教材がゴロゴロと溢れていますので、そちらを参考にしていただければと思います。(効果の保証は致しませんが・・・)
このサイトで啓蒙している英語学習理論は、1つの外国語をマスターすると決意するならば、「それ相当の期間」を費やすことを覚悟して欲しいということです。
そして、ラノ単とは、10年間という長い間、学習者の興味を維持させるための、その学習者個人に合った「世界で唯一ひとつだけの教材」を作成していく、というものです。
では次に、ラノ単「理論編」でどのように脳に記憶を定着させるかを、説明したいと思います。