前回のあらすじ)カントパーニの村で買い物を済ませたゲリ雄。カントパーニの村を後にするが、そこに立ちはだかる黒い影が。
カントパーニの村を出るとき、周囲の寂れた村々の情景が英国英語で描かれています。Google翻訳を使って、ちゃちゃっと訳しましょう。
どこかの英語教授「多読では辞書を使うと妨げられます。意味がわからなくても、どんどん読み進みましょう。私の教え子たちはそれで英語をマスターし、今では外資系のリーマンブラザーズでバリバリで働いています。そのようになりたければ、私が出版しているこの本を買ってください。一冊1980円です。」
Google翻訳を使えば、Soecry!でも画像ファイルを文字として扱えます。指でタップするだけで、ぽんぽんと日本語訳が空から降ってきます。ゲリ雄もだいぶGoogle翻訳の使い方に慣れて来たようです。調子に乗って、ほんほんと英文を訳していくと、どうもきな臭い空気が流れてきたことに気がつきます。
目の前に立ちはだかる2つの影。
男1「おい。そこの眼鏡」
男2「こら。おまえ、ジャンプしてみろ」
山賊です!
outlying:辺ぴな所にある
hissing:シーッという音を立てること
sly:ずる賢い、狡猾な
decidedly:明らかに
unwelcome:〔ある状況で〕歓迎されない、快く受け入れられない
boulder:〔丸い〕大きな石
rough–cut:〔人が〕荒削りの、粗野な、マナー[礼儀作法]に欠ける
spring out:飛び出す
swords drawn:抜いた剣
bandit:追いはぎ、山賊
hand over:手渡す
deal with:〔問題などに〕取り組む、解決しようとする
cur:〈軽蔑的〉臆病者、卑劣漢、げす
ゲリ雄「ぼぼぼ僕、おおおおお金、もももも持ってません」
生来からの被かつあげ対象者であるゲリ雄は、脊髄反射の如く、直立不動でそう弁明してしまいます。組みし易い相手かと見抜いたのか、山賊はゲリ雄の左右から囲むようにして襲い掛かってきます。いけない。ゲリ雄。
draw oneself to one’s full height:背筋をぴんと伸ばす
”You have mistaken me for someone else.”:他の誰かと間違えたんじゃないか
declare:宣言[力説・言明]する
suffer for:~の報いを受ける、~で悩む、~に苦しむ
advance on:~に押し寄せる、迫る、向かって前進する
either hand:両手
いきなり戦闘画面に移りました。アナランドを旅立っての初の戦闘です。しかし、相手のAttack Powerのゲージの高さを見ると、先のコスプレ男に比べると明らかにカスの部類に類されます。強い相手には面従腹背。弱き相手には全力で潰すのがゲリ雄のポリシー。これは逝けますよ、ゲリ雄!
cackle:クワックワッと鳴く
grin:歯を見せてニヤッと笑う
put somebody in his place:思い上がり[生意気]をたしなめる、分をわきまえさせる
ゲリ雄「ゲリ雄スペシャルアタァーーーークッ!」
出ました。ゲリ雄の必殺技。MAXアタックポイントによるGSA(ゲリ雄スペシャルアッタク)です。自分よりも弱い者には容赦のない一撃。盗賊に身構える暇を与えず、必殺の一撃を加えます。
「-4」
今までの最高ダメージを盗賊に与え、一気に勝負を決めます。いかす。ゲリ雄。
GSAは盗賊の喉を貫き、盗賊はぴゅーぴゅーと噴水のような血糊を口から水芸のように吹き出します。
ゲリ雄「あはっ! あはははっ!」
中々滑稽ですね。目に一杯涙を溜めたその姿が、まるで屠殺場の豚を連想させたのか、ゲリ雄は思わず吹き出します。そんなゲリ雄の姿を見て、「ひぃ」という小さい悲鳴が耳に届きます。そうです。盗賊は確かもう一人いました。
make things easier:気楽に考える、気楽で助かる
goad:~するように言う[迫る]、~を突き動かす、あおりたてる、唆す
gasp:息を切らす、恐怖であえぐ、息が止まる
last:〔二度とない〕最後の姿[言葉・出現]
run through:突き刺す
ゲリ雄がジロリともう一人の盗賊を見ると、盗賊は小さな悲鳴を上げながら、その場から走り去ります。
ゲリ雄「逃がすか!(Chase him)」
ゲリ雄はその場で土を蹴り、一瞬のうちに逃げ去る盗賊の前に立ちはだかります。
make a run for it:急いで逃げる
盗賊「ひ、ひぃぃ!」
ゲリ雄の姿を見るや否や、盗賊はまた逆の方向へ全速力で逃げ出します。
ゲリ雄「はは、待てよぉ~♪」
抜き身の剣に血の滴る同僚の腸(はらわた)を撒きつけ、鯉のぼりよろしく宙に泳がせながら、ゲリ雄は笑みを浮かべて、その盗賊の後を追います。3時間ぐらい、盗賊の後を追い続けると、盗賊はもう走る気力もなくなったのか、その場で蹲り、顔の穴という穴から体液を流した表情で、ゲリ雄に命ごいを始めます。さぁ、お仕置きの時間です。
give chase:追う、追い掛ける、追跡する
get away:〔~から〕逃げる、逃げ出す
scramble:はい進む、はい登る、よじ登る
corner:〔人や動物を〕窮地に追い込む、追い詰める
ゲリ雄「ゲリ雄スペシャルアタァーーーークッ!」
もう相手は戦意を失った状態です。こうなれば戦略も糞もありません。力でぐいぐい押すだけです。相手のATTACK POWERを見ても、ゲリ雄のMAX値よりも低いため、GSAを超える攻撃を受ける心配もありません。
「-4」
相手の鎖骨が砕ける音と感触が、握る剣を伝わって、ゲリ雄の脳髄に響きます。ぁぁ・・・。いい感じです。
盗賊「ぴゅー、ぴゅぅー」
盗賊は口から血を吹き出しながら、涙や鼻水や耳垂れなどの体液でぐちゃぐちゃになった顔を左右に振り、片手に持った剣を何度も宙に掻き抵抗を示しつつも、命乞いを始めます。いいですね、その表情。キミの人生の中で、きっと今イチバン輝いているヨ。そうゲリ雄は思いながら、手に持った剣を振りかぶります。
fly into a rage:平常心を失う、激怒する、烈火のごとく怒りだす
hurtle:高速で動く、突進する
forward:〔空間的に〕前へ
brutal:残忍な、厳しい、荒々しい
ゲリ雄の剣が盗賊の脳天を断ち割ります。弱い相手であれば、GSAでほぼノーダメで敵を屠ることがわかったゲリ雄は、不敵な笑みを浮かべながら剣の血糊に移る自身の顔の頬骨を見て、恍惚とします。
keep up:維持する、保持する、持続する、~し続ける
branch:枝、枝状のもの
reel:〔体が突然〕よろめく、後ずさりする、(人)をよろめかせる
さぁ、戦いは終わりました。宴の時間です。目の前に転がる二つの死体に対して、やりたい放題です。屍姦ですか?それとも、カニバリズムと行きましょうか。楽しい選択肢からゲリ雄が選んだものは?
ゲリ雄「金目のモノは持っていないか・・・(Search the bodies)」
しかし、ポケットや胸倉や股間を弄るも、金貨1枚持ってはいません。着ている服は便所の雑巾よりも汚らしいです。死体の頭をサッカーボールキックで蹴ると、骨が折れたのか顔は明後日の方向を向いたマリオネットのようになります。ゲリ雄は少し吹き出しそうにもなりますが、もうここに居ても得るものがないとわかったのか、旅路に戻ることを決めたようです。
not even:~でさえない
ragged:〔布地・衣類などが〕ぼろぼろの
pick ~ clean:~から全てをはぎ取る
set off:出発する
uphill:〔道の勾配などが〕上りの
incline:斜面、坂
さぁ。本格的にカントパーニを抜けて、次の村へ向かうことにしましょう。次なる選択肢の青い旗には、「Climb into the hill」と描かれています。緩やかな丘の傾斜に沿って、ゲリ雄は一歩一歩、歩みを丘に刻んでいきます。
1歩、1歩、歩みを進めながらゲリ雄は考えます。まだ先の見えぬ遥かな旅路。まだ見ぬ数々の試練。必然的に引き締まる頬骨と緩む肛門。世界を支配する力を持つという「王たちの冠」を手に入れるため、一人、誰にも賞賛されず隠密で進む旅路。
ゲリ雄「嗚呼、やんぬる哉、やんぬる哉。我が旅路に立ちはだかるダーク・オリンポスの神々よ・・・」
こ、これは。ポエムです。厨二病独特の症状の一つです。や、やめてください。ゲリ雄。聞いている方が耐えれません!
wilderness:荒野、荒れ地
tiny:とても小さい、ちっぽけな
outpost:開拓地
scatter:〔人や動物が〕散り散りになる
homestead:家産◆家と敷地
thrive:〔経済的に〕富む、繁栄する
cruelty:残酷さ、残酷な行為、残虐な行為
cast:〔影を〕投げ掛ける
fortress:要塞、とりで
reflection:省察内省、沈思、熟考
ゲリ雄「ダーク・オリンポスの神々より与え給うた『クラウン・オブ・キング(王たちの冠)』。それを手にした王たちの国の繁栄は違う事なく成就さるる。嗚呼、やんごとなき哉『クラウン・オブ・キング』」
ポエムに集中しているゲリ雄ですが、どうやら自らの任務と重ねてポエムを綴っているようです。聞くに耐えませんので、そのポエムの内容を要約しましょう。ゲリ雄が謳う「王たちの冠」は、このアナランド王国に隣接する国々の間で定期的に渡り合っている魔法のアイテムなのです。この冠。持っているだけで国の繁栄が約束されるという魔法のアイテムなのです。今年はその冠がアナランドに廻って来た年なのですが、不覚にもその冠が盗まれてしまったのです。今、ゲリ雄が向かっているのは、その冠を盗んだ張本人である「アーク・メージ」が住まうザメンのマンパン砦なのです。
ゲリ雄「遠いザメンまでは、アナランド王の自慢の軍の槍の穂先も届くことあたわず。嗚呼、やんぬる哉、やんぬる哉。絶望の淵のアナランド王の最後の希望は、もはやこの魔族の血を引くこの勇者ゲリ雄のみ。届け、1本の剣よ。轟け、正義の翼よ。虐げ・・・」
ゲリ雄のポエムが続く合間に、カントパーニから遠く離れて、この旅路、最初の分岐点にたどり着きました。分かれ道のようです。
carry off:運び[持ち・奪い]去る、さらって行く
unstoppably:止められない、制止できない
lone:唯一の、一つ[一人]だけの
fork:分岐点、二股
左は谷に下る道。右は丘へ登る道。それらの道は決して交わることのないルートとなります。何度も何度もプレイしたゲームブックと同様、出会うイベントもこの選択肢によって変わってくることになります。右か、左か。どうします、ゲリ雄?
split:〔物が〕割れて二つに分かれる、ばらばらになる、裂ける
Sorcery!攻略 7日目「選択」に続く